The Relationship Between Dio & Lucciola ルシオラは他のギルド親衛隊メンバーとは異なり ディ―オ専属としてデルフィーネに選ばれているが、 それはデルフィ―ネによる 「粛清事件」 に端を発している。 9年前、 デルフィーネは自分達の両親をその手にかけている。 ディ―オは偶然その現場を目撃しており、 その影響で極端にデルフィ―ネを怖れるようになつた。 だがデルフイ―ネは、 殺害現場をテイーオに目撃されたとは思っていなかったたぬ ディ―オの蛮化は両親の 「急死」 によるものだと考えていた。 ー方でデルフィ―ネは、 歪んだ形ではあつたが、 ディ―オの事を唯―の肉親として愛していた。 デルフィーネは、 エラクレア家の秘儀、そしてギルド全体の秘儀を、 自分ー人で継承するのではなく、 ディ―オと―緒に継承したかったのである。 ディ―オの変化を、 両親の死による寂しさが原因であろうと考えたデルフィ―ネは、 ディーオの心を和らげるのと同時に、 反乱分子に接触させないための護衛兼見張りを付ける事とした。 そのために選ばれたのが、 デルフィ―ネが最も信頼するシ力ーダの弟であった。 シカーダの弟は、 シ力ーダの厳格な教育の賜物か、 誓約の儀式前にも関わらず、 ギルドとマ工ス卜ロに絶対の忠誠を誓い、 また潜在的な戦闘力も高かつた。 しかも、 その―途で頑なな性格、 無私の忠誠心はデルフィーネの目的に最適であった。 こうしてシカ―ダの弟は、 専属の従者としてディ―オに与えられた。 その後、 従者はディ―オからルシオラという名前を与えられる。 この 「名前を与えられる」 という行為は ―般のギルド人にとつては最大の名誉であり、 かつ名前を与えてくれた上位者に対し、 絶対の忠誠と献身を尽くす事か求められている。 これは、 ―般のギルド人は特別な名前を持っておらず、 職務でのみ識別されており、 固有の名前を持つ事は、 消耗品同様の 「ギルドの部品」 から 「ギルド人」 として認められた証だからである。 ルシオラは デルフィ―ネとギルドに絶封服従との刷り込み教育はされているが、 ティーオに命名された事で、それらよりもディーオの指示を優先させる事となコた。ディーオがギルドの規律の枠内で動いている限りは、 ルシオラにとっても特に間題になる事はなかつた。 ディーオ特有の突拍子もない指示であつても、 デルフィ―ネやギルドへの忠誠と衝突させないように調整しつつ遂行すればよかったのだ。 その積み重ねにより、 ルシオラは自ら考え デイーオの動きを予測し、 率先して行動し、 また密かに周囲に味方を作り上げる事を学んでいユた。 ディーオは、 両親を喪失した事による寂しさと、 次に殺されるのは自分ではないかという恐れを抱いていたので、その後は急速にルシオラに接近していく。その姿は、 デルフィ―ネが嫉妬を覚えるほどのものであった。 そしてそれは、 デルフイーネがルシオラの忠誠心を疑う事に繋がっていった。見張り役が逆に懐柔されてしまえば 見張りの意味はなくなる。 だが その見張り役を排除してしまえば ディ―オに警戒心を抱かせる事にも繋がる。 そこで デルフィーネは時折ルシオラを呼び出し、 その忠誠心を試す事にした。 単純に会話や誘導尋間程度の場合もあるが、 時には育ち盛りのルシオラの食事を抜いて、 より恐怖と本能に訴えかける事もあった。 そのデルフィ―ネの行為は、 逆にルシオラがより注意深く行動する事に繋がり、 そしてルシオラの空腹に気付いたディーオが彼に食事を与えた事で、 ニ人の絆を深める結果にもなつた。デルフイ―キとしては、 用心が裏目に出たとも言えよう。 とはいえ、 表面上はルシオラはディーオの従者という姿勢を崩きす、 必要以上に頑なな態度を見せる。 ルシオラの慎重な行動はデルフイーネを安心させ、 ルシオラに対する疑いは沈第に消えていコた。 もし、 ルシオラがディ―オの寵愛に増長し、 それに慣れ親しんだ態度を少しでも見せていたら、 即刻デルフィ―ネはルシオラを抹殺していただろう。 ディ―オはディ―オで、 そのルシオラの頑なな態度に興味を持ち、 能面のような表情の嚢にある本心を見てみたいと感じていた。 だからこそ、 彼はより奔放で思うがままの行動を続け、 ルシオラの困る姿や、 時には怒る姿を見よラとしていた。 そしてひよっとしたら、 笑顔も見せてくれるのでは、 と思いつつ。 ディーオのわがまま奔放、 面白い事にはすぐ首を突つ込んで更に引っかき回す性格は、 こうして助長されていく事になつた。 そして、 彼の後ろには常にルシオラが控えていて、 危ない時は何とかしてくれる事がわかつていくにつれて、 ますます輿昧の赴くままに行動するようになる。 そのディーオの行動は デルフィ―ネにとつては逆に安心村料となつた。 ティーオがギルド内部に興味を示さず、 聡明ではあるが道楽に日々現を抜かしている状態は 彼がギルドの政治に関わる気がないという意思表示でもあり デルフィ―ネにとっては最も望ましい状況であコた。 だからこそ ディ―オを自由に振る舞わせ ホライソン・ ケイブから帰つて来なかつた時も、 さほど心配はしていなかった。 いざとなれば ルシオラのピアス式通信機に命令を下す事でどうとでもなると確信していたからでもある。 確かにそれは間違つておらず、 ルシオラはシルヴァーナ艦内までデルフィ―ネ―行を招き入れた。 だがこの行動は 単純に命令に従つたという事ではなく、 今デルフィ―ネに逆らつても、 シルヴァーナ撃沈や乗員皆殺しなどの更に悪い状況になる事が明らかだつたからである。 ルシオラはシルヴァーナにいる間のディ―オの変化を目の当たりにし、 またシルヴァーナの戦力も正確に見抜き、 どのようにしたらディ―オを自由にさせてあげられるかを計算していた。 服従の教育を刷り込まれているので、 ルシオラがデルフィ―キの命を取れる可能性は低い。 しかしディーオのためならば その周囲の戦九 しかもシルヴァ―ナにとつて最も脅威となるギルド戦闘機のパイロッ卜を排除する事は出来る。 そして、 自分の命を賭すれば時間を稼ぐ事も可能である。唯ーの鍵は、 ディ―オが興味を寄せているクラウス、 彼が上手く動いてくれるかどうか、 そこにかかつていた。 そこで随所でルシオラはクラウスを牽制する行動に出る。 デルフィ―ネの逆鱗に触れそうな時は止め、 またアイコンタク卜で意のある所を伝え、 用心に用心を重ねた。 結果的に, ディ―オを逃がす事に関しては、 ルシオラの思い通りに進んだ。唯ーの誤算は, ティーオの思考改造が思つたより深い状態であつた事だろう。 ルシオラとしては せいぜい自分達が施されている程度の、デルフィーネに敵対せす忠誠を尽くすレべルと読んでいたのだが、 結果は人格が崩壊するほどのものであつた。 それでもルシオラは、 ディーオに "友達" と言われたのを伺よりも大切な事として受け止めていた。 その "友達" の絆を守るためには、命を投げ出してもいいほどに。 デルフィーネはその事実を知らず、 クラウスをデイ―オの初めての友達として、 ギルドへ招待している。 そして、 ルシオラが身を挺してディーオを救おうとした行動、 それに対して "あなたはディーオの何?" と間い掛ける。 ルシオラは、 ここで "従者" と苔えれは命は助かるとわかっていたが, それでも自分の誇りとディ―オへの友情を曲げる事は出来なかつた。だからこそ誇りを持つて 「友達です」 と応えるルシオラ。 それは自分も―個の人間であるとの明確な意思表示でもあり、 自分が生きた証でもあつた。 ---------- What is Dio Thinking? "ルシオラ、 死体ってなんともいえないよね" 撃墜されたギルド戦闘機のデータを回収に来て、 いきなりの発言。 死んでいたギルドパイロッ卜が白服である事から、 彼はデイ―オ直属の部下と思われる。 しかし、 彼の死よりも死体に興味を抱く所に、 ディーオのエキセン卜リックさが表れている。 ここでしっかりとクラウスの記録を確語、 輿味を抱く。 頑張るなあ、 本物かどうかもわからないのにさ ディーオは ギルド内部で閉塞感を覚え 以前から外に出る機会を窺っていた。 そんな時、 「アル奪取作戦」 が行われる事になった。 ギルドにとって重要な作戦でもあるので、 ディーオはプリンシパル自らも出陣する、 という名目でギルド立会船に乗り込んだ。 この台詞からわかるように、 彼は、 作戦自体に大して興味を持っておらず、 あくまでも外に出る事が目的であったようだ。 下手くそだけど、 何だかキラキラしているね 出撃したクラウスの飛行を見て、 今までギルドで見た事のない破天荒さを感し 「キラキラ」 と表現した。 規則に縛られない、 生の躍動をその飛行に感じ取った、 とは言いすぎであろうか? だが、 その姿を見て、 今までとは違う何か、 誕生週まで間もない自分を蛮えてくれるかもしれない何かを感じたのは確かである。 だからこそ ディーオは自らギルド機で出撃する事を法意した。 さて何して遊ぼうかな 出撃するディ―オの台詞だが、 彼にとって全ての行為は遊びである事を端的に表した言葉。 シルヴァ―ナとその周辺では、 命のやり取りが行われており、 実際ギルド側にも損害が出ている状況である。 しかし ディ―オは自分が命を落とすなどとは微塵も感じていない。 それどころか、 クラウスに対して手加減するほどの余裕を見せている。 ふふ、 次はいつ会えるかな ディ―オのギルド機とクラウスの五番機では、 あまりにも機体性能差が大きすぎた。 そんな条件下においても、 ―度とはいえクラウスに背後を取られた事は、 ディーオにとっては大変な驚きであつた。 その事が、 クラウスともう―度対等な状況で腕を競つてみたいという興味へと発展する。 僕がインメルマンつて言つたらずつとインメルマンだよ 再会したクラウスに対して、 当然のように自分が名前を付け、 その名で呼ぶディ一オ。 それはギルドの中で彼やデルフィ―ネが、 日常的に周囲の人間に名前を付けていた事を示している。 そしてそれが嫌がられる事など、 ギルドの中ではあり得ず、 これもまた新鮮な体験であった。 僕を無視した? 対等の条件でレ一スに参加したデイ一オ。 彼が最初に 「遊ほう」 と発言した事からも、 このレ一ス全体を二人の遊びとして考えていた事がわかる。 従ってクラウスとの遊びを邪魔したパイロッ卜等は容赦な〈排除している。 タチアナについては、 「邪魔しないで」 と発言している事からも、 遊びを楽しくするスパイス程度にしか見ていない事がよくわかる。 しかし 遊びに付き合ってくれている、 と思っていたクラウスが彼を無視した事で ディ―オの態度は―変する。 ルシオラ降りて、 今すぐ クラウスに無視された事で、 ディーオは再び今までに経験のした事のない衝動に突き動かされる。 自分の存在を無視する人間がこの世に存在する事への驚き、 そして怒り。 無視された以上、 クラウスに自分の印象をより強く刻み込む事で、 二度と自分を無視出釆なくする事だけを、 この時のデイーオは考えていた。 ルシオラに対して、 思わずこのような台詞が出てしまうくらいに、 他の事は目に入らなくなつていたのである。 だが、 結局クラウスに敗北した事で ディーオは今まで以上にクラウスに付きまとい、 更に自分の印象を刻み付けようとして、 一緒にシルヴァ―ナに向かう事になる。 デルフィ-ネには内緒だよ ギルドの清潔で整頓された世界は、 ディ―オにとって牢獄と等しい所であつた。 しかし、 シルヴア―ナにはデルフイ―ネの美意識は及んでいない。 アレックスの部屋を見て、 アレックスならば自分をデルフィ―ネから解放してくれるかも、 と思い、 こつそりミユステリオンを伝えた。 だつてこれ、 堕ちたら死ぬよ ギルド戦闘機の衝撃吸収能力の高さが窺われる言葉だが、 逆にそういった能力のない、 ある意味危険な機体を繰っているヴァンシップ乗りに対する敬意の表れでもあろう。 すごい、 すごい! ディ―オは, アルが本物の "鍵" かどうかを確認した。 その結果、 アルは本物であった。 これは、 シルヴァ一ナがデルフィ一ネに対抗出釆る可能性がある事を示している。 元々ディ―オは軽い気持ちで "外出" したのだが、 その可能性に気付いた事で、 彼の中で何かが動いたのではないだろうか。 雲がつかめそうだよ 戦闘直前という非常時においても、 周囲の状況を気にせず、 デッキでたわむれるディ―オ。 危機意識など全くなく,` むしろ雲海の中で外に出るという体験の方が、彼にとつてはよほど興味のある事であったようだ。 何物にも囚われず つかむ事の出釆ない雲は ディ―オにとつて自由の象徴でもあるのだろう。 ギルドの中では決して出釆なかっな 自由へと手が伸ばせるかもしれない高揚感が垣間見える。 もつとも お付きのルシオラにとっては, 気が気でない行為であったが。 いや、 僕は死なないよ、 ルシオラ ディ―オは、 心底自分が死なないと信じていると思われる。 ちなみにこの台詞は、 セイフティ機能のあるギルドの立会船や戦闘機に乗っていない状態での台詞である。 ギルドのパイロッ卜ス―ツ自体にも、 高所からの落下に対する何らかの防御機能が仕組まれているのだろうカり やあ! 1日ぶり 珍妙な挨拶は、 天性のものなのか、 それともシルヴァ―ナで身に付けたものなのか? 独特の言語感覚とセンスは ディ一オの本質であるとも言えよう。 そして、 必す場をかき回す卜リックスタ―ぶりも、 決して他人には真似の出釆ない行為である。 アレックスの部屋で見つナて、 単に話の種として持ち出した写真、 それがここまで大事件になるとは ディーオ自身も思ってはいなかつたようだ。 君と僕は流れ星 クラウスをロ説いた (?) ティ―オの台詞。 作戦説明をしている最中にもかかわらず、 その場の雰囲気を無視している。 ディ―オも、 ある程度人と理解し合う事を覚えたが、 残念ながらそれはクラウスとその身近な人々に対してだけの事で、 基本は相変わらすマイペ一スである。 おいしい時はおいしいつて顔をしなくちや、 ルシオラ クラウス達を通して、 今まで以上に自分の感情を表す術を覚えたディーオ。 その楽しさをルシオラにも教えたい、 と思つた事がこの台詞に表れている。 僕、 命令されちやったよ 当然、 生まれてから命令された事など―度もないディ一九 しかし、 今はそれを喜んで受け入れる事が出釆るようになっている。 クラウスに対して、 これまでは上の立場から自分の印象を刻み付ける事だけを考えていた。 しかし シルヴァ―ナにいるうちに、 クラウスと友人として付き合う事を覚え、 そしてシルヴァ一ナにいる事で、 初めて 「仲間」 を得た。 他人に対して心を開き、 他人に崇拝されるのではな〈受け入れられるという経験は、 ディ―オにとって新鮮な感動だったのであろう。 りょうかーい! よほどこの受け答えが気に入ったのか、その後"りょうか―い"を連発するディ一オ。 他人から命令される経験がそれほど新鮮だったのか、 それとも "仲間" との交流を楽しんでいたのか。 わからな一い ナビ経験などないディ一オ。 クラウスに対しては、 グランドス卜リームを飛ぶコツを伝えているが、 クラウス以外の人物に対しては、 まともに対応する気がないようである。 もっとも、 今までであれば返事もせずに無視していた筈であるが、 他人の命令の下で動〈事を、 抵抗な〈受け入れるようになっている。 こうして、 シルヴァ―ナで週ごしてきた事で、 ディ一オは他人と交流する喜びや、 他人を思いやる心、 といつた人間らしさを身に付けていった事がわかる。 Delphine ギルド最高権力者 (マ工ストロ)の弟で、 自らもギルドのマエス卜ロ候補かつ、 実質的な NO.2 であるプリンシパルの地位を持つ。 性格は純粋かつ奔放で、 好奇心旺盛。 自分の望みが簡単にかなう世界にいたので、 本人は意識してはいないが、 無邪気なわがままである。 何にでも首を実っ込んで、 コ卜を面白〈させるのが大好き. しかし、 その彼が唯ー手に入らないものが 「自由」 であり、 そのためか堅苦しい無菌室のようなギルドに対して閉塞感を抱いていた. ディ一オは少しでも自由を求めようと戦闘機の操縦に力を入れ、 更に天性の類い稀なる空間把握能力もあって、 通常のギルドパイロットには出来ないような空戦機動も平気で出釆るようになった。 しかし、 それで得られる自由というものは、 ギルド戦闘機という伽の中での自由であり、 本当の自由ではなかった。 そこでもう一つの趣味として、 チ工スに打ち込むが、 ギルド内部では負け知らずとなり、 更に対戦相手によってはプリンシパル相手である事で手加減をしたり、 位負けしているのが見て取れたため、 次第に、 ルシオラとのみ対局するようになっていった。 そんな折、 クラウスのヴァンシップでの自由な飛行を見て、 自分の知らない世界を感じ取る。 彼と一緒に飛べば、 何か自分の知らない世界が見えてくるのでは、 と考え、 ギルド機で出撃した, だが機体性能に八ンディがありすぎた上、 ラヴィのレッドアウ卜という要因も重なって、 残念ながら十分には遊べなかった。 その後、 ホライゾン・ケイブでクラウスがレ一スに参加しているのに出くわした。 ホライゾン・ケイブならば全く同ーの機体条件で対戦出来るため、 ディーオはクラウスに再戦を挑む。 ディ一オはクラウスといることで、 「次はいったい何があるのか」 という興奮を覚え、 自分の知らなかった新しい世界を次々と教えてくれるクラウスに付きまとうようになる。 しかもギルドでは、 自分が興味を持っている相手から嫌がられるという経験はなかったため、 それ自体も新鮮な驚きであつた。 ディ一オの付き人。 従者であり 護衛役でもある。 性格は冷静で沈着だが、 それは意識して感情を殺しているが故のもので、 本来の性格は異なるかと思われる。 言わばギルド No.2 の位置にあるディ一オの護衛でもあるので、 体術にも優れ、 その強さはギルドでも卜ッブクラス。 何をしでかすかわからないディ一オの付き人として、 神経をすり減らす毎日であるが本人はそれを職務以上のものとして捉えている。 Cicada デルフィ一ネの側近中の側近。 デルフィ一ネの側近は、 その服の色によって階級が分かれている。 ロリ力と呼ばれる票服が長であり, その下に灰色服のスクトゥム、 白服のアスピスが存在する。 ロリカを許されているのはシカ―ダただ一人であり, ギルドの中でも体術では最強の存在である。 一見冷徹で常に平静を装っているが、 本来は激情家で、 強い意志の力とギルドへの忠誠心でそれを押さえ込んでいる。 ギルドのシステムを維持するためならば、 あらゆる行為を進んで行い、 たとえ兄弟であろうとも敵対すれば蹟躇なく排除する。 ルシオラとシカ―ダが 「兄弟」 であるというデルフイ―ネの台詞は、 ルシオラとシカ―ダが同じ遺伝子べースを使用している事からきている。 よつて一般的な兄弟の意識は薄いが、 それでもルシオラのことを他よりは気にしているのも事実である。 シ力一ダやルシオラたちはギルド生まれだが、 最初から遺伝子操作によって優秀な側近になるように作り上げられた存在である。 なお、 ギルドメンバ一になる方法は、 二通りある。 ーつは、 彼らのようにギルドに生まれる場合。 もうーつは ギルドが運営している地上の教育機関 (―部の貴族学校や士官学校以外の教育機関は、 全てギルドが運営している) で優秀と判断されて、 そこから選抜された場合である。 後者の場合、 アプレンティスと称される見習い身分となって地上からギルドへと移され、 教育とユ二ッ卜管理の実地訓練を受ける。 そこで更に優秀と判断された者は、 17歳の時に誓約の儀式に参加出来る。 それ以外の者は、 誓約の儀式に参加出来ず、 単純に機械的に思考の条件付けをされ、 ユニッ卜管理官となるのである。 また シカーダ以下が着ている側近の服は実はパイロッ卜スーツにもなつている。 つまりギルドメンバーのうち、 デルフィ―ネの側近やディ一オの側近は、 ギルド戦闘機のパイロッ卜でもある。 尚、 ディ一オは本来白服を着る立場ではないが、 自分の好みでそれを選んで着ている。 白服は本来、 側近の中では―番下の立場であったが、 現在では、 「白服〓ディ一オの側近」 と認識されている。